Jan Allaerts (Ultimate-Cartridge Edition) Arion MC Cartridge

当社のカートリッジ作品をご高覧賜り、誠にありがとうございます。アナログ音源の最前端を担うピックアップとして、貴殿のオーディオシステムを駆動できることを光栄に存じます。

U.C. Arionは、J.A. MCシリーズカートリッジを徹底的に改造したものであり、部品の組立てからカートリッジ調整に至るまで、一切他者の手を借りず、Dr. Matthias Schmelz自らが完成させました。大多数のカートリッジが量産化される現代において、人間の手によって生み出されたArionカートリッジが、貴殿に非凡な音楽体験をもたらすことを願っております。

Arionカートリッジは驚異的なダイナミック表現力を備えております。大空間における音場のスケール感、量感、瞬発力、そして微細な階調表現は、聴く者に強い印象を与えることでしょう。

筐体

Arionカートリッジは、従来のJ.A.メタルケースから高密度加工木材ケースへと進化しました。木材の軽量性と低共振特性を保持しつつ、機械的強度は極めて高く、金属材料に匹敵する剛性を実現。さらに、多様なカラーカスタマイズが可能となりました。

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磁石システム

Arionでは、従来のJ.A.標準磁石から手作業で着磁された特殊仕様磁石へとアップグレード。最適な着磁量と材料配合は、長年にわたるシミュレーション計測と実使用テストによって決定されました。微量の貴金属を添加した独自配合により、磁石両極間のフリンジャー磁場(Fringer Field)において、極間干渉や雑散磁場の劣化が発生しません。これにより、カートリッジに理想的な発電環境を提供しています。

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カンチレバー

Arionは伝達精度と速度の極致を追求。ダイヤモンド材質は現時点でカンチレバー最適解であり、その弾性率・硬度・音速はほぼ完璧な物理特性を有します。高速かつロスのない振動伝達により、鋭いダイナミクスと臨場感あふれる音場再現を実現。 スタイラス微細構造レベルでは、各カートリッジのダンピング硬度係数とコイル形状は唯一無二の特性を示します。Arionでは組立後の実測データに基づき、カンチレバーとスタイラスを微調整し、設計シミュレーションと実機の物理特性を完全一致させます。この匠のプロセスこそが、量産品との決定的な差異です。

カートリッジとトーンアームのマッチングについて

カートリッジはコンプライアンス(順応度)と質量に適合したトーンアームとの組み合わせが必要です。業界ではF=1000:(2×Π×√(M×C))の式で共振周波数を計算し、6-14Hzが標準範囲、7-12Hzが最適範囲、9-11Hzは理想的ながら達成困難とされています。この計算式は理論的かつ理想的すぎ、実際の使用環境におけるカートリッジのダンピング影響を考慮していません。 Arionカートリッジは、最新の研究所レベルの測定戦略を設計・加工・組立の全工程に適用しています。筐体ダンピング、弾性係数によるソフトダンピング、そして針桿と針先の実際の動作時のダンピング特性を、設置後に微調整します。これにより、従来のJ.A.カートリッジで高めだった共振周波数を最適範囲に制御可能です。トーンアーム(軽量・中量・重量)のダンピングと質量が標準値であれば、Arionカートリッジのコンプライアンス12μm/mNにおいて、シミュレーションとセンサー計測の結果、共振周波数を常に9-11Hz範囲に収めることができます。

重要注意事項

Arionカートリッジは一切のネットショップでの販売を認可しておりません。必ず実店舗にてご購入ください。それ以外の購入方法では一切のアフターサービスを受けることができません。